アメリカの教育|クリティカルシンキング とは?

クリティカルシンキング

クリティカルシンキングーアメリカの大学教育|理論的に考える思考術

しろ
しろ

クリティカルシンキングとは?

問題に対して客観的に分析した(された)内容を元に評価し理解する。そして、そこから結論付けてゆく思考技術です。

読解に必要とされるクリティカルシンキング

アメリカの大学での講義では、読んだ内容について授業中に教授から質問を受けます。その質問に対して、教科書をどこまで読み砕いたのか説明できなければなりません。理解した内容を自分の言葉で短くまとめる。それを、サマライズ(Summerize)と言います。サマライズは、予習の時点でしておきます。

これが出来るようになるまでに、トレーニングが必要です。例えば、膨大なコンテンツ内容の場合、5行くらいの要点にまとめるのはかなり難しいです。ノートに書き出してみると言う内容です。このトレーニングをすると、読解力が向上し、内容の要点を理解する能力が上がります。

エッセイを書く際に必要とされるクリティカルシンキング

これは、あるトピックに基づいて自分のエッセイを書く時です。Thesis Statement を考えなければなりません。シーシステイトメントと読みます。このステイトメントはたった1行の文でなければいけません。その中に自分がこれからエッセイ上で説明する内容の要点をステイトメント化します。続いて、その主張を証明する3つの理由も含めなければなりません。

例えば、「大量の飲酒は体に悪いです」だけでは十分なステートメントではありません。正すと「大量の飲酒は体重増加、心臓病、また肝臓の合併症などを起こすので健康上よくありません」のような文章にします。

以上のように、具体的な3つの根拠を元に主張しなければなりません。それぞれの3つの根拠については、実験データや過去の論文、分析などを引用して証明していきます。そして、利用したソースもエッセイの中に掲載しなければいけません。書いている内容が事実であることを証明します。

自分が大変だと思ったところ

私は高校まで日本の教育を受けました。しかし、アメリカ大学のような文章構成での訓練はしていません。作文は書かされましたが、このようなフォーマットはなかったです。日本では、割と自分の主観の入った文章を書かされた記憶の方が多いです。例えば、感想や思うこと、自分の意見など。

まえがみ
まえがみ

感情や感想を文章で多く書きませんでしたか?

また、勉強全般が、暗記が多かった気がします。唯一考えるクラスは数学だったような気もします。自分はこう思うと言う議論はあったけれど、それらを証明するするトレーニングは受けていません。

アメリカの大学に提出するエッセイでは、主観を入れて書くのはエッセイの最後にあるコメントのようなものだけです。主観よりは、事実を証明する文章を書く感じです。

ディベート(議論)やディスカッション(討論)の機会が多いアメリカ

ニューヨークに住む子供のいる家庭では、教育に非常に力を入れます。優秀な学校では、ディベートのクラスを取るなど。雄弁になるトレーニングのコースがあるようです。英語でレトリック(Rhetoric)と言います。アメリカは、「歯の美しさ」と同じくらい「レトリックの美しさ」も備えると強いです。

このレトリックは、もともとギリシャ哲学から発展してきたことです。アメリカでは、オバマ元大統領が非常に美しいスピーチをすることで有名です。そして、一際輝く歯も印象に残りますね。 笑

この感覚は、日本で言うと習字に近い気がします。アメリカというか、ニューヨークはレトリックに力を入れている印象はあります。

スピーチ(レトリック)でも利用できる技術

このクリティカルシンキングが出来ると、人前で話すことも出来るようになります。それは、何を言えばいいかが頭の中で整理されていると言うことです。アメリカの大学では、必ずスピーチのクラスをとります。それは、必須科目です。

[BMCC卒業生がスピーチを勉強してから人生で役立ったお話]

クリティカルシンキングがあると情報の取り入れ方が変わる

この思考技術があると、情報の取り入れ方が変わります。個人的にも、日本にいた頃とは随分変わったなと思います。日本にいた頃は、割と人の言うことを直ぐに信じていた傾向があったかも。

虚偽情報をブロック

テレビで放映していることも、鵜呑みにしなくなります。また、SNSなどで出回っているフェイクニュースにも左右されなくなります。

アメリカが二極化してしまったところにも、ここで差が出ているようにも思えます。クリティカルシンキングを学んでいないと曖昧な情報を信じやすい。アメリカ中部の方では、大学へ行く人も少ないので、教育の差が情報の取り入れ方の差でもあるかもしれません。

アメリカが二極化したのが分かる小説です↓

タラ ウエストオーバー著書の『EDUCADED』

占いや悪意なスピリチュアリズムから離れる

個人的に一番変わったのは、占いや日本でいう心霊現象を信じなくなったことです。それらは、脳を通してのビジョンや心理学が関わってくるからです。お遊び程度では、話に参加したりします。根本的に無意味なディスカッションだとは思います。

例えば、私は脳とピアノ技法に興味があり、色々脳に関する科学的な文献を読んだこと。脳の作用で幻覚が見えたり、記憶が現実を交差してしまうこと。脳のことを学んだことは重要なポイントでした。

また、占いに関しては、心理学に近いです。占い師は誰にでも当てはまること個人に当てはまる微妙なところをいいます。そして、良いことを言われると高揚感があります。また、個人のどの角度からも当てはまる内容の事が記事にされている。この考え方は、人生の役になったと思います。

まとめ

如何でしたでしょうか?今回はクリティカルシンキングについて紹介しました。この思考技術がアメリカ教育で身につきます。アメリカだけでなく、カナダやオーストラリアも同じだと思います。日本の良いところを残しながらも、この思考技術は、若い世代には習得して欲しいなと思います。

 

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