Monthly Archive: May, 2024

アーティストビザ却下について:経験と教訓

アーティストビザ却下について:経験と教訓 今回の記事は、以前ご紹介したピアニストのアーティストビザが却下についてでした。この経験につ基づいて今回はお話ししたいと思います。これは、アーティストビザの申請を検討している方々にとって、とても参考になる情報だと思います。 アーティストビザとは? アーティストビザの申請をお手伝い 昨年、私に助けを求めてきたアジア出身のピアニストの女性がいました。彼女は詐欺まがいの移民弁護士に当たり、REF(Request for Evidence)のレターが届いてしまいました。彼女のRFE準備のためのファイル作成を助けてあげました。年末からサポートしてきましたが、残念ながら今年の5月初旬に彼女のアーティストビザ申請は却下されてしまいました。私からみると、もっと色々と準備ができたのではないか?という感想です。残念でした。 アーティストビザ却下の理由と原因 アーティストビザの却下を通告するレターには、かなり具体的な却下理由が記載されていました。以下に、そのクリティカルな部分をシェアします。あまりにも致命的な場合は、再申請のハードルが高く、諦めるケースも多くあります。再申請をせずに諦めて帰国するという アーティストビザ許可に必要なクリテリア アーティストビザの許可を得るには以下のどちらかを満たさなければ申請許可はおりません。 後者のオプションに関する資料を集めてアーティストビザを申請するが一般的です。彼女の場合、6つのカテゴリーの中で、5つ目と6つ目のクリテリアは満たしていました。  しかし、もう一つを満たすには他の4つのカテゴリーは資料を集めるには努力が必要です。 REFの中で目立った英単語 アーティストビザ申請で許可を得るために求められる性質3つの英単語が出てきました。この性質を持ち合わせないと許可はおりません。 彼女には足りないとみなされた内容 リーダーシップとスター性(a lead or starring) はっきり言ってしまうと「スター性がない」ということです。彼女は才能あるピアニストでしたが、業界内で特に目立つ存在ではありませんでした。アーティストビザを取得するためには、リーダーシップや他人を引きつけるスター性が求められます。その印象を与えるのは非常に難しいかもしれません。私が思うには、リーダーシップ力はかなりアメリカでは必要とされます。他の人を巻き込んでプロジェクトを行うなどの行動力が必要ですね。例えば、私は自身がキュレターになってコンサートを開いたり、人と人を繋ぐなどの行動をしました。そして、それは 評判(Reputation) 初回の申請時に、彼女は自身のプロモーションに十分に注力しませんでした。具体的に言うと、彼女の演奏記録には告知やオンライン上の情報が全くない状態!また、彼女の演奏に関するレビューやクリティック記事もありません。私は年末から限られた時間の中で、どんなに小さなコンサートでも良いから参加し、レビューを書いてもらうように指示しました。でも、彼女は私の言う通りにできませんでした。アーティストビザを取得するにはメジャーな雑誌や新聞の記事に掲載されたにといけません。 重要性(Critical) 彼女の仕事は、有名大学のピアノ伴奏者としての役割でした。しかし、それは「有名大学の職員の一人に過ぎない」という評価を受けてしまいました。また、実はピアノ伴奏という仕事自体がサポーティング・ロール。アーティストとしてアピールするには弱い職業です。もしも、伴奏者として申請する場合は、もっと華やかなフライヤーや著名人とのコラボレーション記録が求められます。例えば、メトロポリタンオペラに所属するシンガーの伴奏。または、ミュージカルなど。 これは、よくある却下理由に当てはまります。アーティストがよく勘違いしてしまう点です。と言うのは、有名な場所に所属しているからと言って、個人的に評価されるわけではありません。 アーティストビザが却下された場合の対処法 もしもビザが却下された場合、滞在ビザがない場合は即出国しなければいけません。もしも、再申請を希望する場合は、却下された日から33日以内に別のフォームで申請できます。このプロセスには、信頼できる弁護士のサポートが必要です。 まとめ 私のサポートにもかかわらず、彼女はアーティストビザを取得できませんでした。限られた時間の中で膨大な資料を集めることは本当に大変なことです。でも、却下されてしまったら切り替えるしかありません。彼女にはアメリカ人のパートナーがいるそうで、今後は結婚による永住権申請を試みてみるそうです。無事、グリーンカードを取得できますように。...

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ガザ地区への寄付はどこへすればいいの?

ガザへの寄付|The New Yorkerの情報から ガザに関するニュースは本当に見るのが辛い日々です。皆さんも日々何かしたいと思っている今日この頃ではないでしょうか?でも、どこへ寄付をしたらいいの?というのが正直なところではないでしょうか? あまりにも沢山の情報が出回り、混乱状態でわかりません。一時は、寄付された物資や資金は一旦イスラエル政府を通して送られるという情報もありました。有名なものでは、ユニセフなどざまざまあります。でも、皆さんが気になるのは、どの団体からの支援が現地へ直接、素早く、到達するではないでしょうか? 今朝、週刊誌、The New Yorkerの「実際どのくらいの援助がガザに届いているのか?」というデータを元にした具体的な記事を読み、やっと信用できる団体を特定出来たのでシェアしてみたいと思います! ガザ地区への寄付|World Food Program USA 今回のThe New Yorker の記事 “How much aid is actually reaching gazans?” を簡単にサマライズしてみました。3、4、5月とガザ地区への食料の供給は少しは良くなっているそうです。4月29日付けの情報では、127台のトラックが入ることができました。 トラック一台でどのくらい運べる? トラック一台に平均15トンの生活物資と食料を詰めるそうです。この量で約3000人の10日間分の物資と食料が運べます。これを基準に考えると、ガザ北部へは300台のトラックが現在必要です。しかし、行けていません。 ガザ北部の飢餓状況は深刻である しかし、物資などが到達するゲートがラファ(ガザ地区の20%のエリア)にあります。なので、ガザ地区北部の飢餓状況がラファよりもかなり深刻のようです。 全体的にグラデーション状に飢餓状況がデータ化されています。北部が一番深刻で、中間部はその次です。ラファには物資は入ってきていますが、ラファ襲撃で状況は悪くなることが予想されます。 北部へ届かない理由は、度重なるイスラエル襲撃により極めて危険な状況。物資を積んだトラックがなかなか行けません。明らかに食料物資が足りないこと、また、データを元にした「飢餓状況」を定義する3つの条件が揃っているため、5月の中旬にさらに深刻な飢餓状況になるようです。...

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