アメリカの言論の自由とは? 政治、コメディー、ジャーナリズムが一体化している

アメリカ言論の自由とは?政治・コメディー・ジャーナリズムが一体化

今回はニューヨークに住んでいるからこそ意識する言論の自由についてです。言論の自由とは言っても、本当の意味での言論の自由ってなんでしょう?2022年のホワイトハウス記者晩餐会でのトレバーノアの公開スピーチを見て考えたことを今回は書いてみました。ちょっとつまらなトピックが固くつまらないかもしれませんが、動画だけでも見てみてください。英語のリスニングにもなるかと思います。

動画|トレバーノアのスピーチ

アフリカ系アメリカンのトレバーノアはアメリカで人気なコメディアンです。彼が今回のスピーチは素晴らしく高く評価されています。彼はThe Daily Showと言う冠番組を持っています。そこで日々発信される内容は、政治や日々のニュースに対してのヘビージョークやツッコミが主です。

トレバー・ノアのスピーチ

アメリカの政治・ジャーナリズム・コメディの関係

アメリカは、政治、コメディー(日本でいうお笑い)、そしてジャーナリズムが一体化しているように思います。逆に、日本はどちらかというと全てが別々の役割をしていますね。

共和党トランプ政権の時はこの晩餐会を開いていません。それは、トランプにとって言論の自由が不都合だったからです。

この会は、今回ホワイトハウスに招待された全米のプレス。バイデン大統領夫妻やプレスを担当する政界関係者。そのプレスの中にはもちろんトランプ寄りのFOXニュース関係者もいます。また、ニューヨークタイムズやNPRはもちろん。全員招待されています。

トレバーがコメディアンの代表として、プレスやジャーナリストへの祝福を際どいジョークでまとめたスピーチをしています。それは、共和党に対しての悪口や冗談を言えるくらいフリースピーチ。

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悪口も悪口にならないジョーク

トレバーは当然ながらトランプ元大統領の悪口も言うし、バイデン大統領、ファーストレディーのジルバイデンに対してもジョークを飛ばします。

受け狙いで、「俺はこれでジェイルへ送られないよね?」と飛ばせるくらいなんでも言える。また、ここ最近起こったウィルスミスのビンタを取り上げる一面も。「自分もビンタを受けるのが怖いよ」とも冗談で言っています。

そのような一般ネタだけではありません。トレバーは、ニューヨークタイムズがいかに事細かく真実を伝えているかもスピーチの中で褒め称えています。コメディアンが全ての新聞やニュースに目を通していることも素晴らしいですね。

フェイクニュースについても批判

そして、ここ数年でどれほど世界がフェイクニュースで毒されたか。そして、コンスピラシーセオリーなどがまかり通り政界も揺さぶってしまったこと。そのことにも触れています。

これは、いかにジャーナリズムが重要であるかを強調するためです。ジャーナリスト。要するに真実を求めて取材してくれる人材がいないと、私たちには本当のことが分からないままです。

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Shocked person reading conspiracy theories and fake news

総まとめを巧みな話術と即興で笑いにつなげていける非凡な才能です。しかし、散々ふざけた後でも、このウクライナ情勢などの報道しているジャーナリストへの敬意を示します。

そして、全ての真実を届けようとするジャーナリスト全員へ、「あなたが世界で一番重要な役割を果たしている」と最後にスピーチを閉じました。

ジャーナリズムが世界で一番重要な役割。これはどう言うことか?

今のロシアは真実が一般市民に届けられていません。それは、地上波のテレビでしか情報が入ってこないからですね。私たちが情報を入手するのはテレビのニュースだけではダメなのです。新聞も読まなければいけません。

パンデミックを経験する中で、私たちがこれまでに真実を知りたいと思ったことはこれまでにあったでしょうか?

また、話を変えると。今の日本はどうでしょう?そして、今までの日本。本当に正しい情報が入ってきていたと自信が持てますか?

日本の失われた20年 笑っている間に変えられた日本。変わってしまった日本。

アメリカのコメディのイメージ画像

私は20代前半までは日本のお笑いが好きでした。しかし、今は好きでも嫌いでもなく。むしろ違う視点で見ています。

私は2000年以降には既にアメリカにいるので、日本の実態が見えてしまっています。それは、日本の外に出ると日本が客観的に見えるからです。

日本の政治とコメディの繋がり、ジャーナリズムは別の人たち

彼らの関係は、確実に利害関係です。なので、日本のお笑いが政治に関してのジョークを言うことが出来ません。

日本の政治とテレビ局はスポンサーがあってこそ運営できる局です。なので、スポンサーの恩恵を受けているお笑い界。いわゆる地上波のコメディアンは、政治に関してのコメントは距離を置くわけです。

そして、日本のお笑いの傾向として、この20年間、日本が笑っている間に色々と好きなように変えられてしまった。結果的に、すっかり考えるこの出来ない国になってしまったと感じがあります。

人の容姿や太った女性が笑いのネタになってしまう日本

これは私よりアメリカ生活の長い旦那とディスカッションして見えてきた内容です。

過去20年の日本のお笑いは、太った女性が身を削って笑わせる。人を平気で叩く。などのお笑いが主流でした。政治に関してのジョークなんてご法度ですし、日本国民もそんなのを求めていません。ただ、笑うことのみが重要な日本です。でも、どんどん視野の狭くなるお笑いなだけでなく、人の容姿を笑うお笑いは果たして良いものなのか?と考えさせられました。

日本のお笑いに見える問題点

私が問題視しているのは、日本人の思考力が止まると言うことこです。アメリカのお笑いは常に政治が標的。政治に関して興味を持つようにコメディーが出来てきます。また、笑われても締め出しをしない政治。アメリカのようになってほしいとは、思いません。しかし、今の日本のままでは撃沈していく一方でしょう。なので、この記事が少しでも考えるきっかけになればいいと思うのです。

まとめ

今回は、THOUGHTのコーナーとして自分がアメリカが覇権国を譲らない理由。それは、言論の自由が浸透しているからだと言うこと書きました。また、イーロンマスクを例に副作用があることも書来ました。今の日本はどうなのか?日本のコメディーは果たして日本に良い影響を与えているのか?それとも悪い要素もあるのか?これがクリティカルシンキングです。

また、言論の自由がないロシアと中国。今回の記事が少しでも考える切っ掛けになれば嬉しいです。今回のトレバーノアのスピーチは素晴らしいです。最後まで読んで頂きありがとうございました。

[スザンナ・ベガのTom’s Dinerについての記事]

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